■ 陶磁器生産日本一の土岐市
洗練されたフォルムが好評のFUDOHシリーズ。
秋の一日、その窯元・不動窯を訪ねて岐阜県土岐市駄知へ行って来ました。
日本の陶磁器のなんと半分以上を生産している美濃エリア。特に土岐市は陶磁器生産日本一の町でもあります。大産地ゆえに低価格の実用陶器が知られていますが、伝統の美濃焼は織部や志野に見られるように釉薬による独創的な表現が特徴です。
いくつものクランクのある坂道を登ったところで、こんな大きなのれんが迎えてくれました。
■ 昔ながらの素材と現代生活に適応したデザイン
この窯の特徴は主に伝統の織部釉を使って現代の器を作っていること。創業以来40年間、伊藤照明社長はいつも「使われる器」を目指して来たと言われます。分厚く無骨な印象の織部ではありません。土モノなのに汚れが付きにくいというのも工夫のひとつ。使ってみると実感します。
工場内は整理整頓が行き届いています。棚にはできたばかりの器や素焼に釉薬をかけた状態の皿などが窯入れを待っています(その日の窯は焚かれていませんでした)。驚いたのは釉薬の種類の多いこと。その数50以上と思われるポリ容器が並んでいて、「何でも焼ける美濃」の証を見たような気がします。
■ 暮らしに寄り添ううつわ「なごみ」シリーズ
陳列棚の一角に並べられた絵替わりのカップに目を引かれました。「なごみ」という優しい名前が付けられたシリーズです。
FUDOHのシリーズとは違い、生地に手作り感のある厚みをもたせ、また織部の特徴である素朴な絵付け(鉄絵)を施しています。その中にも民芸っぽさをあまり出さない、粉引や黒織部釉を基調にしたモノトーンの商品もあり、こちらはシンプルで美しい仕上がりで、若い世代にも人気だそうです。
その隣にはスタッフの皆さんに囲まれた浅田真央さんと小塚崇彦さんの写真が。この窯でロクロ体験をされたそうです。練習に疲れたアスリートは、美濃の土に触れて癒されたことでしょう。
〜FUDOHシリーズのご紹介〜
柔和な生活で取り扱っているFUDOHシリーズは、型をつかって成形することで厚みを均一にし、現代の食卓に合うようシャープな印象に仕上げています。また美濃焼の伝統である絵付けを一切せず、全体に釉薬をかけることで、汚れもつきにくく、和洋どんなお料理にも似合う使い勝手のよい器として人気があります。
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